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新生「口腔医科学フロンティア研究会」始動 !
 2002年、我々の先達の有志により口腔医科学フロンティアが組織されました。その大きな目標として、口腔医科学に関する質の高い魅力あるサイエンスの構築に邁進すること、世界をリードする次代の研究者の発掘と育成を行うことを掲げました。そして12年間の活動の後、口腔医科学フロンティアを発展的に解消することが、同先達らにより決定されました。
 突如として後を託されることになった私たちは、この集いを継続するのか否か、継続するのであればその目標を何とするのか、新たな集いの名称はどうするのか、幾度も話し合いを続けました。その結果、大学も専門も所属学会も異なる者が、ただ科学することが好きというだけの共通点で集うことの心地よさを再認識し、口腔医科学のサイエンスカフェ的な集いとして継続することを全員一致で決定いたしました。そして先達のゲノムを引き継ぐべく「口腔医科学フロンティア」の名称を継承させて頂く事にいたしました。
 年に一度、その時々の旬な話題を持ち寄り、語り、ブレインストーミングし、時に熱く議論し、別れるときには、サイエンスに浸った時間に満足して、次の再会を約束します。このような時間は、きっと私たちに、なぜ私たちは研究を続けているのか、という問いにさわやかな解答をいつも与えてくれるものと信じています。来る者は拒まず、去る者は追わず、ただ科学することの喜びを共有する集いとして我々は再スタートし、この思いに共感してくれる次代の若者を魅惑し続けたいと思います。
 我々のゲノム、すなわち「口腔医科学に関する質の高いサイエンスの構築と、世界をリードする次代研究者の発掘と育成」は、こうして醸成・開花するものと信じます。
新生「口腔医科学フロンティア研究会」、ここに始動します。

 

(世話人を代表して 大阪大学 村上伸也 2016)


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旧口腔医科学フロンティア設立趣旨

『口腔医科学フロンティア』は歯科医学の現状を憂いつつ、現状と格闘し、未来を開拓して行くための口腔医科学の創生を目指してここに一歩を踏み出す。
 歯科医学の地盤沈下が指摘されて久しい。しかし虚心に省察すればむしろ我国の歯科医学は発足当初から自力による地盤構築がおろそかにされ、研究基盤が脆弱なまま専門分化のみが進行し、戦後約半世紀以上が徒に経過した。社会的に医学・歯学と並列されることに甘んじ、基礎・臨床を問わず怠惰を貪り、研鑽を怠り、閉鎖的権威を競い合って再生産してきた。医学・歯学と世間では一応は並列されるものの、生命科学としての学問内容の質的レベルは、ごく一部を除き、雲泥の差が歴然として存在し、薬学・農学・理学・生物学・工学など諸分野の後塵を拝して来たというのが嘆くべき現状である。
 この現状を打破し、学問としての歯科医学を未来へ向けて展開し活性化していくために、学問とサイエンスを何よりも大切に考える同行の士が分野を超えて集結し、このフロンティアを発足させた。未来医学を切り拓く口腔医科学の創生を目指して、質の高い魅力あるサイエンスの構築に邁進すること、そしてその方向性・ビジョン・実績を明確に示すことこそが次世代への架橋となり、世界をリードする若手研究者の育成につながるものと確信する。優れた人材の発掘と育成は重要な責務であり、使命でもある。
 この会は学会活動を模索しない。有害無益な権威を排し、ひたすら未来の歯科医学を創生するための学問的コアを構築することのみを共通の目的とする。
『口腔医科学フロンティア』は口腔医科学に関する最先端のシンポジウムを毎年開催し、徹底した情報交換とデイスカッションを実施していく。
 このささやかな一歩がやがて大きなうねりとなって日本の歯科医学が根底から再生されることが望まれる。

 

(徳島大学 林 良夫 2002)


 

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